日本画の表現を参考に描いたものです。基本的には私はモチーフのディティールをしっかり細かい部分まで描く主義なのですが、日本画の中にはグラデーションをあまり使わない描き方が見られます。それは絵具の特性もあって、混ぜ合わせてグラデーションを作ることが難しかったのかもしれませんが(推測です)、ずっと昔に「版画」という文化があり、グラデーションなしでもダイナミックで素敵な絵はたくさんあり、そこからシンプルさに磨きがかかったのではないかと思います。椿を描くにあたって、洋風に描いてもいいのですが、もしかしたら椿の良さを表現するには日本画的な表現の方が良いかもしれないと思い、試験的に作ってみたのですが、これがなかなか、とても気に入っています。 |