アメジストの最大の魅力は、やはりその神秘的で高貴な紫色です。古代ローマ時代には皇帝が日本では聖徳太子が定めた冠位十二階において最上位の色が紫であったように、歴史的に紫色は高貴な色とされてきました。アメジストの深い紫色は、まさにその高貴さを感じさせます。
アメジストは非常に古くから人々に愛され、様々な文化や信仰の中で重要な役割を担ってきました。古代ギリシャでは「酔いを防ぐ石」と信じられ、ワインのゴブレットにアメジストがちりばめられることもありました。また、エジプトでは魔除けや祈りのために身につけられ、中世ヨーロッパのカトリックの司教たちは「神秘的な酩酊」を防ぐお守りとしてアメジストの指輪を身につけていたと言われています。かつてのロシアの女帝エカテリーナ二世をはじめ、多くの王族や貴族がアメジストを愛用し、豪華な装飾品に用いられました。その歴史が、アメジストの持つ高貴なイメージを一層強めています。アメジストには、その美しい見た目だけでなく、心や精神に作用するとされる多くのスピリチュアルな意味や効果が信じられています。これが、アメジストがパワーストーンとして絶大な人気を誇る理由です。 |